2004 コメンサル・
MTBカタログ翻訳


VIP MTBフレームセット
177,450円(税込)本体価格1690,00円

このVIP MTBフレームも、コメンサルの最高級フレームに一貫して採用されている、高張力超薄肉の熱処理アルミチューブ・N+UTS2が用いられています。従って、チューブ中央部の最も肉厚の薄い部分が、従来のアルミフレームの常識では考えられなかった0,7mmに達しており、高度な熱処理によって、強度、特に耐疲労性が高くなっているのも同様です。
この素材が使われているフレームは、ただ軽いというだけなく、極限の薄肉化がもたらす柔軟性の確保によって、高い快適性をも両立しているのが特徴です。
そしてMTB用フレームには、この新世代のアルミチューブに、従来から高い評価を得ているウイッシュボーンタイプのバックステーをコンビネーションさせることによって、より高い剛性と快適性の両立に成功。路面からのあらゆるバイブレーションを減殺してくれることでしょう。
もちろん、重量と剛性バランスが高次元で達成可能な、中央部にラウンドセクションを持ったチューブを採用しているのは言うまでもありません。
ダウンチューブはボトムブラケット周辺の剛性向上に効果的な円錐形状を継続採用し、チェーンステ―にも、これまで高い評価を得ているフォルムのものを一貫して
用しています。その結果、フレーム重量1500g以下という軽さと、アルミフレームの常識を破った驚異的快適性の両立に成功しています。このVIP MTBフレームセットは剥がれにくいマットグレー塗装がされ、ステッカーは溶着式のものを採用しています。

スペック

N+UTS  SL  7005アルミチューブT4T6熱処理
-メインリンク、リヤエンド、ウイッシュボーンは7005 T6アルミ冷間鍛造切削製を採用
-マットグレー・アナダイズド
-フォックス・フロートRLプロペダルフロントサスペンション(165mm幅、8×22,2mmアクスル)
-4サイズ:S、M、L、XL
-スタンダードサイズヘッド 1 8/1
-シートピラー径  27.2mm
-ボトムブラケットサイズ  BSA 68mm
-フレーム重量 2250g サスペンションなし




VIP S
 MTBフレームセット(XCフルサス)

新型クロスカントリー用ダブルサスペンションフレームの登場です。このフレームは、理想的なリヤサスペンションピボット位置の設定によってペダリングロスを最小限にすると同時に、上り坂でのパワー伝達効率の確保と、あらゆるシチュエーションでのバランスの最適化に成功しています。高い快適性と路面接地性の確保を実現したこのアクティブサスペンションによって、ペダリング効率自体も大幅に高まっています。トップチューブに設けられたリンクロッド(Sサイズを除く)は、前後三角の剛性バランスの大幅な向上を可能にしたと同時に、リヤサスペンションを余計なフリクションから保護し、寿命を高める効果も発揮します。このリンクロッドのおかげで、これまで剛性や寿命確保の点で不可能だったXLサイズのフレームもラインナップできるようになったのです。VIP Sにアッセンブルされるフォックス・フロートRLフロントサスペンションも重要な役割を果たしています。このサスペンションが備えているプロペダルシステムがペダリングモーションを抑制してくれるおかげで、我々はこのフレームを可能な限り軽く仕上げることが出来たのです。そしてこのVIP Sを構成するN+UTS SLチューブと冷間鍛造パーツのコンビネーションは、クロスカントリーやエンデューロで使用するに十分な剛性と強度と驚異的な軽さ(サスペンション付きで2500g)を現実のものとすることに成功したのです。またこのVIP Sは、高い保護能力を持ちながらほとんど重量増につながらないアノダイズド処理がチューブ表面に施されています。

N+UTS  SL  7005アルミチューブT4T6熱処理

-メインリンク、リヤエンド、ウイッシュボーンは7005 T6アルミ冷間鍛造切削製を採用
-フレーム表面はアノダイズド処理
-フォックス・フロートRLプロペダルフロントサスペンション(165mm幅、8×22,2mmアクスル)
-4サイズ:S、M、L、XL
-スタンダードサイズヘッド 1 8/
-シートピラー径  27.2mm
-ボトムブラケットサイズ  BSA 68mm
-フレーム重量 2250g サスペンションなし




VIPパスタ フレームセット

その少し奇抜なフォルムは、見るものを驚かすためのものではありません…。たとえばパスタのシートアングルは、非常に寝たものになっていますが、これは、フリーライドにおける、高い自由度を実現させるために設定されたものなのです。

-サドルを低く設定した時の体重移動のしやすさは、ダウンヒルやテクニカルセクションで特に高い評価を得ています。

-反対にサドルを高く設定した時は、サドルとハンドルバーとの距離が広がり、その結果、高い快適性を確保できるようになります。またこの効果は、ショートステムとライザーバーを使うとさらに効果を発揮します。

そして、フレームの前後トライアングルに施された補強が剛性感やソリッド感を向上させ、非常に低く設定されたフレームが、最高のハンドリング特性と安定性を実現させています。また、ロングストロークのフロントサスペンション用のジオメトリーの採用によって、ジャンプでもクライミングでも存分に楽しむことが可能になっているのです。

スペック

N+UTS  DB  7005アルミチューブT4T6熱処理

-冷間鍛造ウイッシュボーン&リヤエンドを採用

-4サイズ:S、M、L、XL

-スタンダードサイズヘッド 1 8/1

-シートピラー径  27.2mm

-ボトムブラケットサイズ  BSA 68mm

-フレーム重量 1960g



VIPパスタパワー フレームセット

パスタパワーは、卓越したオールラウンド性を持ったフリーライドバイクに仕上がっています。パスタパワーに採用されているアクティブサスペンションシステムは、ダウンヒル時の高い操作性と快適性を、クライミングに要求される高いペダリング効率を損なうことなく実現しています。寝かせ気味のヘッドやシートアングル ―これはダウンヒルが支配的なコースプロフィールを第一に考えられているものなのですが― は、高速セクションでの高い安定性とテクニカルセクションでの高いドライバビリティの完璧な両立に寄与しています。また、実績ある素材・N+UTS  DBアルミチューブを使うことによって、フレーム重量は適正値に収まっています(3050g。フォックス・フロートRL付き)。 そして、前三角に施された補強が剛性感やソリッド感を向上させ、ロングストロークフロントサスペンション対応ジオメトリーによって、軽々とクライミングをこなしてくれる最高の遊び道具が現実のものとなったのです。

スペック

N+UTS  DB  7005アルミチューブT4T6熱処理

-サスペンションリンク部は交換可能なベアリングを採用

-4サイズ:S、M、L、XL

-フォックス・フロートRLプロペダルフロントサスペンション(200mm幅、8×22,2mm、8×50mmアクスル)

-スタンダードサイズヘッド 1 8/1

-シートピラー径  31.6mm

-ボトムブラケットサイズ  BSA 68mm

-フレーム重量 2780g サスペンションなし




2002-2003 コメンサル・
MTBカタログ翻訳


2002MTBフレームセット
177,450円(税込)本体価格1690,00円
VIP  (ハードテイル) 
もしくは多様性の豊穣

違うということはいいことだ。あなただってそれが好きなはずだ。実はあなたが引き付けられているのは違うということではなく、それが生み出す多様性になのである。そんなわけで、あなたはあなたのためだけのバイクに乗ろうと決めたのだろう。“つるし”のバイクが気に入らなかっただけではない。断じて。また、使い方や体格、趣味に合った、お気に入りのパーツを使いたいとも思っているはずだ。と言うのも、あなたが何を好きなのかはあなた自身が一番よく知っているからだ。あなたは流行やジャーナリズムの甘言に流される類の人間ではないはずだ。パーツ選びを自分で行い、バイクの方向性を決め、組み立てもすべて、―少なくてもほとんどの部分を― 自分で行うのだろう。
ナンバー719、それは唯一無二の存在だ。

特徴
-自分の好きなバイク作りが可能

2002 コメンサル
MTBフレームについて

N+UTS A SL V.I.Pフレーム(スーパーノーマル、フレイム& V.I.P)

マテリアルとチューブ

トップレンジのフレームを作るにあたって、我々は7005アルミニウムを選択した。この素材は軽量なフレームを作るのに非常に適した素材特性を持っている。アルミチューブは大径ということもあって非常に硬く、よく進むフレームを作るのに適した材料である。溶接後の性能低下を防ぎ、理想的な抗力と硬度を確保するために、T4とT6熱処理を施した7005アルミニウムを使用している。

そのチューブ特性は、パフォーマンスの善し悪しが結果に直接影響するクロスカントリーのような競技に対応したフレームを作るのに最も適した素材である。

チューブは引き抜き工法で作られるバテッドチューブである。高い応力がかかる部分は(特にチューブ接合部分)肉厚が厚く、応力が低い部分は軽量化のために薄くなっている。そのため応力がかからないチューブ中心部は、1mmを下回る薄さになっていることもある。これはアルミの常識を超えたことである。フレームに使われるチューブは全て同じクオリティであり、溶接されているパーツ(エンド、ウィッシュボーン)なども同様である。

チューブは全てラウンド形状である。ラウンドチューブはフレームにかかるねじれや複雑な力のかかり方に最も耐えうる形状だからである。ダウンチューブは円錐形になっている。これはねじれる力が最も大きくなるボトムブラケット周辺に向かって、チューブの断面積を上げることが目的である。コメンサルのフレームのチェーンステー前側は縦方向にオーバル加工されている。これはタイヤ周辺のクリアランスを確保して、太いタイヤが履けるようにするためである。チェーンステー中央部の特徴的な形状は、縦方向の剛性確保に役立ち、そのことによって、チェーンステーブリッジがないにも関わらず、リヤ三角の剛性は確保されている。この形状はまた、縦方向のしなやかさをも演出し、ライダーの疲労低減に貢献している。

ジオメトリー

ジオメトリーはフレーム選びのもっとも重要な要素である。我々のジオメトリーは、80~100mmのストローク量を持った最新型サスペンションに適合するように設定してある。アッセンブルするフロントフォークの理想的な長さは438mmに設定してある。これは市場に出回っているストローク量80mmのサスペンションの一般的な長さである。静止状態では車高が少々高めに感じるかもしれないが、ライダーが乗ってサスが縮んだ状態で71/73度というスタンダードな数値内に収まるようになっている。その他の部分のジオメトリーは、テクニカルセクションでのハンドリングしやすさや、ダウンヒルでの安定性を重視した数値になっている。フレームはスローピングスタイル(トップチューブが後方に向かって傾斜している)になっているが、このことはかなり重要である。なぜならフレーム剛性を上げると同時に、より長いポジション(ロードバイクのそれに類似した)を取ることを可能にしているからである。また、シートチューブの長さを気にすることなくワンサイズ大きなフレームを選ぶことも可能している。

 

製作

コメンサルのフレームは“TIG”(タングステン・イナートガス、空気を遮断するアルゴンガスの中で行われる溶接のこと)溶接で作られている。この溶接法は接合部の強度がより高くなる方法である。フレームのリヤセクションにはウィッシュボーン(リヤホイールの上のシートステーを受けるブロック)を採用した。このウィッシュボーンはリヤ三角の縦剛性とパワー伝導効率の向上に貢献している。使われている素材は冷間鍛造の7005アルミで、軽量化のために内部が切削加工されている。

この特徴的なデザインの結果:74gという軽量ながら超リジッドな、中空パーツが完成したのだ!

いいアルミフレームをつくりには熱処理が不可欠であることはいうまでもない。コメンサルのフレームは溶接後、T4熱処理が施される。この熱処理は、フレーム溶接時に熱が加わった部分とそうでない部分の素材状態を均一化するのが目的である。この処理の後、フレームは治具に乗せられゆがみを取り、溶接時の熱が原因でゆがみを生じたパーツ類も芯出しのための再加工がされる。またこの時、ボトムブラケット部のねじ山切り、ヘッドパーツベアリングレースやシートピラー挿入部のさらいなども行わ
れる。溶接後のこうした作業によってフレームの精度が決定される。ついでフレームはT6熱処理が施される。これによって理想的な硬さと耐久性がフレームに授けられるのである。

 

仕上げ

次にフレームはペイント行程に回される。塗装には粉状のエポキシ塗料が使われる。粉状の塗料は静電気によってフレームに塗布される。次いでフレームはオーブンの中に入れられ、その熱で粉だった塗料は非常に均一で頑丈(剥離に非常に高い耐久性を持つ)な塗装膜へと変化していく。

次にステッカーが塗装面に直接貼られ、塗装と同じ方法でクリア(粉状のエポキシクリア)がかけられる。こうした二層にわたる保護膜によって、フレームは過酷な環境を耐え抜くことが可能になるのである。

ヘッドチューブに貼られた金属製のロゴマークは、フレームの製作ナンバーの役割を担っていると同時に、コメンサルで作られたことを証明するものであり、また、インターネットを通じた追跡(盗難対策)システムサービスを受けることが可能になっている

 

組立についての諸注意

もしあなたがフレームのみを購入したのならば、組立時には以下のことに注意していただきたい。

ヘッドパーツのワンは特殊工具を使って、レースに平行になるようにしっかり組み付けること。ハンマーを使ってワンを入れることは、塗装を傷めるだけでなく、ヘッドを平行に組み付けられないことにもつながる。アヘッドタイプのヘッドパーツを使う場合は、フォークコラムを切る前に、設定したいステム高をスペーサーをつかってしっかり決めておくこと。

ボトムブラケット装着時は、ネジ山にグリスを十分塗布しておくこと。

ボトムブラケットの装着方向にも注意すること。

ブレーキ本体取り付けの前には、取り付け部に十分グリスを塗ること。

これらの作業を行う時は、専門店のアドバイスを受けることをおすすめする。

 

N+UTS SLフレームの重量はサイズ45で1650g

N+UTS SLのサイズは三種類。

S(40cm/16インチ)、M(45cm/18インチ)、L(50cm/20インチ)

様々なブレーキやフロントフォークに対応可能?

ディスクブレーキへのバージョンアップ等にディスク台座とVブレーキ用台座をつけること

ディスクブレーキのみに対応するようにVブレーキ用台座はなくし、油圧式ブレーキホース用ケーブルガイドをつけること

 

“N+UTS SL”=Nec+Ultra Tubing Series
“V.I.P”Very.Important.Pilote

キャノンデール・ヘッドショックフォーク用ヘッドチューブ
VIPフレーム

(もしあなたがこのタイプのフォークを高く評価していたとしても、キャノンデールのフレームでコレを使うことにはガマンできないだろう。なぜって、ジョージ・ブッシュJrはアホだから…)。ヘッドショック仕様のフレームはオーダーでのみ受け付けるものとし、その配送までには長い時間がかかることを了承していただきたい。

より詳しい情報をお望みの方は ここへアクセスしていただきたい。


↑ズーバブ所有のXTRコンポ付き中古車、欲しい方はお問合せください。

ドクター(Rサスペンション付き)

クロスカントリー用フルサスモデル。一見シンプルな構造のように見えるが、その実現には困難がともなった。というのも、フレームにかかる応力の強さや方向性は非常に複雑で、その全てに対応するのはとても難しいのである。開発コンセプトを決めるにあたり、我々は以下の項目を挙げた。(1)前後にサスペンションを持ち、(2)軽量で、(3)ハイパフォーマンスかつ、(4)メンテナンスが容易 なバイクの開発。で、その結果は以下の通りである。

 

1サスペンション

サス付きバイクにとって最も大切なのはサスペンションである(とはいえ、これは我々の意見であるが)。なによりも我々自身、ただピコピコと動くだけのサス(しかもその動きは最悪か、ヘタすると動かないような)がついたモノではなく、本当のサス付きバイクを作りたいと考えていた。そんなわけで、ドクターはいつどんな状態でも完璧に動くサスペンションを装備するに至ったのだ。

あなたが我々に聞きたいことはお見通しだ。ポンピングについて聞きたいのだろう…。結論から言うとそれは必要ない。ドクターにはアンチポンピングシステムが装備されていない。というのは(繰り返すようだが)、サスペンションにとって一番大切なのは、どんなコンディションでもスムースに作動するということだからである。アンチポンピングシステムとはサスペンションの動きを抑制するものに過ぎないので、我々はドクターにこの機能をつけることを好まなかったのである。

大切なのはポンピングするとかしないとかではなく、サスペンション自体の動き方である。自分のクルマのサスがポンピングして困ると嘆くドライバーはまず見かけなが、それはつまり、サスペンションが機能していることを乗り手に感じさせないほどスムーズに動いているからにすぎない(実はサス自体は常にポンピングしているのだ)。ドクターのサスペンションアームピボットは、ポンピング(や共振)を引き起こす原因を最大限に抑制し、いつでもスムースに作動することが可能な位置に設定してある。またこのピボットの設定位置は、ペダリングによってバイクが沈み込んでしまうことを防ぐ効果もある。

また、ショックにはネガティブスプリングとして機能するエアチャンバー付きが使われている。このエアチャンバーの圧力を調整することで、サスペンションやショックの動き方を調整し、ライダーが好むような動きにすることを可能にした。

これら2つの重要項目を満たすことによって、どんな時でも完璧に作動するサスペンションを手に入れることができるのであるが、我々はそれを可能とするピボット位置の設定に成功した。

路面状況を逐一知るために、リヤサスはストローク量90mmとなっている。また、フロントサスにはストローク量80mmのものを使うのが好ましい。そのポテンシャルはクロスカントリーに最適で、かつ、ノーマル形状のショックの使用と軽量を実現した。

 

2 軽さ

我々は軽いバイクを作りたかった。なぜならクロスカントリーにとって軽さは重要項目だからである。しかし、サスをつければサスなしより重くなるし、サス付きバイクがリジッドバイクより重いのは当たり前のことである。結果的に我々はショックとアクスル込みでフレーム重量2,2kg以下(全てのサイズで)のフレームを作り上げることに成功した。このフレームは、信頼性に富み、リジッドで頑丈であることが要求されるクロスカントリーバイクへの我々の解答である。蛇足ながらこのフレームはリジッドフレームのN+UTS A SL(世にある最軽量フレームの一つ)よりわずか500g重い
だけである。 10kgのフルサスバイクならあなたを疲れさせることはないし、それはとても(めちゃくちゃ)簡単なはずだ(ホイールで500g軽くするのはフレームを同じだけ軽くするのよりはるかに簡単だからだ)。バイクの重量に目を向けた時一番重要なのは、何よりも重要なのはフレーム自体の軽量化なのである。出来のいいセミリジッドバイクが10.5?11kgに収まっていることを考えると、フルサスバイクが11~11.5kgくらいで仕上がるのは驚くに値しないだろう。

能書きはこのくらいにしよう。このスペックを実現するために、我々は2つの秘密兵器を使った。一つはN+UTS A SLアルミチューブ。コメンサルのトップレンジのリジッドフレームに使われるもので、ヒートトリーテッド7005薄肉アルミチューブである。二つ目は、フレームチューブに溶接されているあらゆる部品(ステーやウィッシュボーンなど)がすべて冷間鍛造品であるということである。しかも、それらのパーツは、強度や剛性を損なわないように、軽量化のために肉抜き加工が施されているのだ。

リジッドフレームとは違って、リヤのウィッシュボーンに赤いキャップがないことに驚かれるかもしれない。シートステーの両端がふさがれていないのは、路面からの振動を分散させるためのもので、リジッドフレームにこそ必要なことなのである。ドクターの場合、その役割はショックが行うため、剛性確保のためにリヤスイングアームは互いに接合されている。

 

3 パフォーマンス

フルサスバイクのパフォーマンスを定義するのは難しいことだ。ある人はリジッドの方が“結局は”いいと言うし、また、サスの快適さがライダーのパフォーマンスを長時間引き出してくれると言う人もいるだろう。どちらにも言い分はある。

我々はパフォーマンスを定義するためにどれくらい楽しめるかということを選んだ。もしドクターに乗っていて、いつでも楽しいとあなたが感じたのなら、ドクターのパフォーマンスは高いということになる。そのための素晴らしい武器をドクターは持っている。まずジオメトリー。高性能で定評あるN+UTS A SLのそれをもとにし、サスペンションとその動きに対応(BB位置を高くし、リヤセンターを伸ばした)させた。ドクターのジオメトリーはクロスカントリーにも適しているほか、様々な用途に使用できる。ドクターのフレーム形状はクラシックなそれを踏襲している(前後が三角形状となっている)。この形状は、理想的なフレーム剛性が確保でき、過度の重量増加を引き起こさない。

フレームサイズは2種類あり、それによってフレームのパフォーマンスを損なうことなく、ほとんどの人に対応可能となっている。サスペンションとマッチングしないほど巨大な、あるいは極小のフレームを用意しなかった。競馬の騎手やバスケットボール選手には先にお詫びしておこう。

 

4 メンテナンスの簡略化

我々はドクターが簡単にメンテナンスできるようにしたかった。もしあなたのドクターが故障を起こしたとしても、簡単に修理できるようになっている。

簡単な構造のトライアングル形状で頑丈なサス(モノメインピボット)を使うことにしたのはメンテナンスしやすさを考えたからでもあった。

同様に、ショックアブソーバーはごくスタンダードなもの(全長165mm、トラベル量38mm)を選択した。このサイズのショックならばあらゆるメーカーのラインナップの中にあるし、世界中どこででも購入できる。なじみのショップもない旅先でトラブルにあった時、そのありがたさを実感するだろう。

しかもショックアブソーバーは特定の軌道上を2.27のレシオで完璧に動く。この数値は他のフルサスバイクのそれと比較すると非常に小さい値である。このことはショックアブソーバーに無理をかけることなく、理想的な状態で機能できることを意味している。ショックアブソーバーの寿命という点から見て、これは大切なことである。

メインピボットはリングベアリングで支持される。もちろん世界中で購入可能なサイズのものである。

その他

フレーム…
N+UTS A SL T4T6熱処理加工引き抜き7005アルミニウムチューブブラケット類(メインピボットステー2つ、エンド、ウィッシュボーン):冷間鍛造切削7005 T6アルミニウム・ブラック・アノダイジング。耐久性に富み、重量増まったくなし!

ショックアブソーバー(付属品)…軸間距離165mm(6インチ)、トラベル38mm、アクスル径8mm

サイズ…
M(43cm、17インチ)、シートチューブ長43、リジッドのシートチューブ長T45に相当
L(47cm、19インチ)、シートチューブ長47、リジッドのシートチューブ長T50に相当

その他…
スタンダードヘッドチューブ 1インチ1/8フロントディレイラーブラケット径31.8mm、ダウンプル、ダウンスイングシートピラー径27.2mm 350mm長のピラーを推奨BBサイズはBSA 68mm、チェーンライン47.5mm

 

コンビ 別名オールラウンダー

コンビはあなたにとって最初のコメンサルとなるだろう。このバイクを目にしたあなたはきっと、金色の衣装の下に“高貴さ”を漂わせた、このバイクの仕上げに美しさに驚くだろう。あなたが必要としている機能の全てをこのバイクが満たしているのはもちろんだが、めったに使うことがないような機能をも備えている。しかし、めったに使わない機能とはいえ、そうしたものが重要なのはいうまでもないことだろう。山でのバカンス用バイクが27段変速なんてかつてないことだ。また、いざという時には高い制動力を発揮するトップレンジのディスクブレーキ、もしくはパワフルなVブレーキが装備されている。安全はお金に換えられない。

オールレンジで使えるバランスのよさも必須条件で、そうしたジオメトリーで設計されている。また、快適性も備えているので、乗った翌日には筋肉痛を覚悟しなければならない類のバイクとは一線を画している。そんなバイクは僕もごめんだ。

ゆうべ、コンビはあなたのもとにやってきた。もうあなたのバイクだ。今日からあなたは最強のライダーとなれる。いつもの道にある障害物はもはや物の数ではない。それどころか、そこを通過したことすら気が付かないはずだ。ディレーラーを破壊する段差や、フロントホイールをスリップさせる排水溝もあなたを止められない。コンビに乗っていれば・・・・。

特色

-7005アルミニウムウイッシュボーンフレーム
-フロントフォーク  マニトウ・シックスコンプ
-トランスミッション  シマノ・デオーレ
-ディスクブレーキバージョンにはフォーミュラ・B4  油圧ディスクブレーキ装備
-12kg以下(Vブレーキ仕様)、
12.5kg(ディスクブレーキ仕様)


 コンビ 165,900円(税込)本体価格1580,00円

フラム もしくはより強くあるための理由

そいつにあと数メートルのところにあなたは迫っていた。レッドとグリーンのジャージの背中の真ん中には“セイント・マクシムVTTクラブ”というロゴが入っている。このジャージを見てからもう一年が経った。すぐ後ろにまで迫ってはいたが、彼を追い越すことはできなかった。レースがこんなに早く終わるとは思わなかったし、彼もまた疲れきっていたことにも気が付かなかった。そしてあなたはROCランキング101位に甘んじることになったというわけだ。さもなければきっと彼を抜いていたはずだ。間違いない。あなたが100位にランクインしていたはずなのだ。決して不可能ではない。他の選手が歩いて通過していた、最初の道幅が狭くなるセクションであなたはタイムを失ったのだ。30cmの段差を通過できなかったのだ。そしてガレ場のクライミングでチェーンを落としたのが響いてしまった。最後のシングルトラックであなたを周回後れにしていった選手達は、トップ100位を争っているメンバーだった。もしあなたがフレイムに乗ってさえいれば・・・。
だが、今年はもうこんなことにはならない。あなたはスタートから先頭集団に入っているだろう。そのためのトレーニングは積んだし、バイクも経験もそろっている。セイント・マクシムの連中は、あなたのジャージのコメンサルのロゴを見ることになるだろう。

2002 コメンサル
パスタ
 
もしくは戦いの重要さ。自分の主張ではなく、それを持つ権利を守るべく戦い。

ライディングはできる。ただ学びたかった。雑誌の中の選手みたいにジャンプしたかった。タフなバイクが欲しかった。走り回りたいのはもちろんだった。そして、走るからには遠くまで、長い時間をかけて、アスファルトの上を、地球の上を、そしてありとあらゆる場所を走りたかった。タフなバイクは欲しかったが、14kg以下のヤツが欲しかった。というのも、どこへでも持って行きたかったから。日常生活でもバイクで移動したかった。 例えパンを買いに行く時だって、仕事に行く時だってだ。でも、ダウンヒルを攻めるためにはいいフロントフォークが付いたバイクが必要だった。120mmのトラベル量が最低条件だった。BMXもやっていたので、過度にポンピングするフォークが付いたバイクはイヤだった。リジッドフォークだってよかった。結局、フロントフォークとは何のためにあるのだろうか?ロックできるフォークを使わない手はないのではないだろうか? デュアルスラロームの大会にも参加したかった。ある程度のコンポーネンツがついたバイクが欲しかった。ツーリングもしたかったが、できれば高性能のディスクブレーキが欲しかった。最高級のヤツが付いていれば言うことなしだった。ランス・アームストロングと間違われるのは御免だった。何かに縛られたバイクは欲しくなかった。生活を共にできるバイクが欲しかった。何でも一緒にできるバイクが欲しかった。あなたが何を欲しているのか誰も理解できない何かを、自分自身の手で、自分自身のために作りたかった。そんなバイクはあるわけがないと誰かが言った。だからあなたはパスタを選んだ。

 

特徴
--N+UTS SL (アルミニウム7005T6、薄肉バテットチューブ)
-ロックショックス・サイロSL フロントフォーク。80~125mmまでのトラベル量調整とロックアウトが可能。
-フォーミュラ・4レーシング4ピストンディスクブレーキ
-12.3kgのタフな車体
-他と違うこと


 パスタ 388,500円(税込)本体価格3700,00円


2002 コメンサル
サブ

もしくは三文字で表現される潜在意識下の物語

フルサスペンションバイク。いずれにしてもこれが未来のバイクの姿だろう。世の中の意見もそうなっている。モーターバイクに乗ったことがある人ならば、サスペンションがどういうものなのか知っているだろう。とにもかくにもサスペンションである。これこそがあなたに必要なものなのだ。とりわけこのバイクのようなヤツだ。なぜなら、このサブはコメンサルのラインナップ中、最もリーズナブルなフルサスバイクなのだが、サスペンションだけは最高級のものが使われている。自慢するようだが、ドクターについているものと同じサスペンションが付いているのだ。フレームについても同様に、同等のパフォーマンスを発揮するように作られている。価格の差はコンポーネンツの差でしかなく、このレベルのバイクの性能は申し分ないものだ。それに、貯金の全てをバイクに注ぎ込むわけにもいかないだろう。それにこのバイクを買った時点で、フレームとサスペンションという、走りや楽しさを演出するパーツについてアドバンテージを得たことになる。その上、この低価格によって潜在的貯蓄に成功したあなたはレストランに連れていってあげることだってできるのだ。もちろん自転車ではなく彼女を、だ。
地下鉄が都市の下を通るかのごとく、彼女(バイク)はあなたの心の中の下意識に唐突に入り込む。そして高潔で魅惑的な彼女は、あなたの心の中に、精巧な隠喩や識閾下的メッセージをそっと忍び込ませるため、彼女(人間)とこんな会話をする羽目になる。
“私よりバイクのほうが好きなのね”。あなたはこう反論する。“何言ってんだよ。君と物を比較なんかできないよ。誓ってもいいよ… そうだ、僕の大事なサブに誓ってもいいよ”。

特徴

-フルサスペンションフレームDB(7005T6アルミニウムバテッドチュービング)
-フロントフォーク  マニトウ・ブラックコンプ
-サスペンション  ロックショックス・SID XC エアサスペンション
-12.9kg


 SUB 312,900円(税込)本体価格2980,00円


2002 コメンサル
エッセンス
 
388,500円(税込)

エッセンス、もしくはあらゆる事象についての哲学

クルマが走るために必要な、あの臭くてオゾン層を破壊する物質のことではない(エッセンスはフランス語でガソリンを指す)。最初はしっくりこないかもしれないが、そのうち名前の意味も解ってくるだろう。その意味を理解するのにバイクも協力してくれるだろう。その豊穣さを感じ取るには、バイクに跨って走り出すだけで十分だ。このバイクはライディングを楽しむために必要なもの全ての凝縮である。
なぜって、バイクとはバイクライディングを楽しむために作られているのだから。違うだろうか? バイクは、背中を痛めたりタンポポ集めをするために作られているのではない。エッセンスについてコメンサルのメンバーが何を言いたいのか解っていただいただろうか。理想のMTBを作るために必要な、真にハイクオリティなものを集めること。これは理想のMTB作りの本質(エッセンス)である。すべてを結集し、あらゆるハイクオリティを調和させたバイクこそ、あなたが追い求めていたものでもあるだろう。つまり:高性能のフレームと高性能のサスペンション、そして、高性能のトランスミッション。高性能のブレーキも忘れるわけにはいかない。
今夜もあなたは走りに行くだろう。そしてよく食べ、よく眠るだろう。物事の本質(エッセンス)への回帰こそ、すべての良きものの始まりである。

特徴

-フルサスペンションフレームDB(7005 T6アルミニウムバテッドチュービング)
-フロントフォークマニトウ・ブラックエリート
-サスペンション  ロックショックス・SID XCエアサス
-ブレーキ  フォーミュラ・B4油圧ディスクブレーキ
-12.5kg


 エッセンス388,500円(税込)本体価格3700,00円

コメサルMTBのQ&A

■コメンサルフレームの
ウィッシュボーンの役目はなに?

コメンサルアルミニウムフレームで作られたウィッシュボーンは、バイクの乗り心地を良くし、頑丈にします。内部が再加工された部品(フレームの他の部分と同様アルミニウム7005)は空洞構造になっており、この部品の特殊デザインと接合のおかげで、バイク後部のトーション(ねじれ)に対する強さを強化させています。更に、タイヤとサドル軸の間の振動が伝わるのを妨げるので、ウィッシュボーンはバイクの乗り心地を快適にするのです。

■コンビのウィッシュボーンはなぜ違うの?

コンビについては、コストの理由で(素材の特質による選択、Loveとは逆で、軽量重視)ウィッシュボーンは溶接チューブでできています。
しかしながら、この2つのバイクは側面及びフレーム後部のトーションに対する強度を保ち、ブレーキの影響でシートステーが過度に変形するのを防ぎます。

■鍛造、3D鍛造、Kezacoって?

冷間鍛造は、コメンサルのフレームやパーツの溶接部品を製造するための必要不可欠な加工です。この技法で製造された部品は細粒構造で、部品の形状に完全に対応できます。そして、断然、堅固です。また同様に、中空パーツ(ウィッシュボーン部分、シートピラー)には、より高性能な技法、3D鍛造を用いています。シートピラーはこの場合、部品外側だけでなく内側も鍛造するために、鍛造鋳型の中の部品内部に設置します。そうすることにより、後で軽くするために穴を開けずにすみます。ともかく鍛造、3D鍛造は、クオリティの同義語というわけです。

■スペシャルディスク台座について教えて!

新しい台座はThermoから上のクラスのフレームに採用しています。この台座(アルミニウム7005冷鍛)は、ディスクブレーキをつけるために特別にデザインしました。ディスクブレーキ組立のアイレットがあるからだけでなく、台座前部にかかるブレーキ負荷に対応するための構造でもあります。この特殊デザインはフレームのリヤ三角に負担をかけないようにし、強度も十分です。

■なぜ、ディレーラーのケーブルは
下を通っているの?

なぜなら、そうした方がうまくいくからです! ダウンプル(下側)を通すことはトッププル(上側)より次の二点で優れています。まず一つは、(摩擦が少ない部分の)カバーの長さが減ること、もう一つは、カバーの接管が全て下向きなことです。反対にトッププルにした場合、カバーは凹型となり、泥やゴミを閉じこめてしまいます。つまりダウンプルはより機能的で長持ちします!

■N+UTSってなに?

N+UTSとはNec+Ultra Tubing Seriesのことです。これは、ジオメトリーとフレームが受ける応力に対応し特別に創った私達のオリジナル設計チューブです。良いチューブとフレームジオメトリーやデザインとのバランスがとても重要です。もし、フレームのデザインを考慮せずにチューブを選んだら、どんなに良いチューブを選んだとしても期待はずれなものになってしまいます。コメンサルのチューブN+UTSは材質レベルで、熱処理などにおいてベストなだけでなく、フレームに完全適応しているのです。


■シャツもおススメですか?

シャツだけでなく、テクニックウェアすべてです。シャツ、デュアルパンツ、ブルゾン、ベスト、手袋、ソックス、etc… また、ウェアについては2タイプあります。1つはレース用の派手なもの、もう1つは、少しゆったりめのカットで、デザインは控え目の、フリーライドやバラード(散歩)用です。

■なぜLoveはスチールフレームなの?

スチールはLoveの実用性に完璧に適している材質です。非常に頑丈(同セクションのアルミニウムの3倍以上)で、同時に非常にしなやかで(アルミニウムよりかなり)弾力性があります。Loveに課された極限の実用性(デュアルスラローム、ジャンプetc)などにおいてとても頑丈です。MTB以上に危険なスポーツであるBMXにもスチールを採用しています。コメンサルのBMXもぜひお試しください:コメンサルのレーシングバイクはアルミで、フリースタイル/ランプ/ダートはスチール製です。

■スラムで同等のモデルでなく、シマノのラピッドファイヤ、ManitouよりMarzoccフォーク、
LXよりXTディレーラーetc…なのはなぜ?

えー、とにかく、何を選ぼうとも満足されないのでしょう。それが当然です。バイクはライダーの個性の表現でもあります。そして、それを提案するのは小売店の役目でもあります。コメンサルの販売店は皆さまにサービスするために在り、あらゆることをしてくれるでしょう。販売店は皆さまのハンドルや他のアクセサリーを無料もしくは有料で希望のパーツを差額か通常価格で交換してくれるでしょう。コメンサルが選んだコンポーネントが皆さまに合うかどうか、ためらわずにお尋ね下さい。解決策を見つけます。ただし、車を選ぶのに、エアバッグやギヤボックスではなくて、外観やブランドイメージで選ぶように、自転車もまずはパーツではなく、フレームやブランドで選んでください。





■テキスタイル、または
“アート(芸術)&作品”

コメンサルのバイクを持つこと、それだけでもすばらしいことです。が、蛍光グリーンと隅に肉屋の広告の赤いシャツ、少したるんだ黄色い鱗柄の青いズボンをまとって、お気に入りのコースに出る(たとえば、帰りにクローディア(もしくは女性のためにブラッド)の家の前を通らなければならない…)のであれば、それは少しばかりコメンサルの魔法がうすれてしまいます。そんなわけで、皆さまのために考えました。コメンサルのテクニックウェアは細部のラインまで本当にとてもテクニカル(カット、素材、製造)で、デザインはあなたが股間にお持ちのもののイメージです:パーフェクト。

どうかお願いです。努力して下さい。残念ながら、公害が話題になることがますます増えている現代に、ヴィジュアルポリューション(視覚公害)に加担するのはやめましょう。


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